【オンライン 相続税申告】書面添付制度の効果・普及率や制度利用時の流れとは？

書面添付制度による効果

書面添付制度を利用して申告書を提出すると、税務調査前に税理士が意見を述べる意見聴取が行われます。この意見聴取の段階で疑義が解消されることが多く、結果的に税務調査の省略につながります。また、税務署側にとっても参考情報が入手できるため、円滑かつ簡潔な税務業務の実現を目指せます。さらに、税理士は税の専門家としての品質を保証し信頼度を向上させます。納税者である相続人はもちろん、税務署、税理士それぞれに良い効果が期待できるのです。

書面添付制度の普及率はどのくらいなのか？

便利な制度といえる一方、書面添付制度の普及率はかなり低いのが現状です。

参考：「令和２事務年度国税庁実績評価書」（財務省）

顧客との信頼性を深めるなど、税理士側にもメリットはあります。しかし、書面添付制度を利用する場合、通常以上に具体的かつ正確な申告書作成が求められます。仮に虚偽の記載があった場合、最長2年の業務停止などの懲戒処分になるおそれがあります。特に相続税申告は税理士の中でも対応の差が大きく、制度そのものを知らないケースも少なくありません。このような理由から、あまり制度が普及していないと考えられるのです。

書面添付制度の大まかな流れは？

書面添付制度を利用した際の流れは以下のとおりです。

1. 税理士と委任契約を結ぶ
2. 必要書類の収集や情報を提出する
3. 税理士による申告書作成・提出
4. 意見聴取の実施
5. （問題がない場合）税務調査の省略
6. （疑義が解消されない場合）税務調査の事前通知
7. 税務調査

先述したように、添付した書面が良好かつ意見聴取で疑義が解消できれば調査を省略できます。しかし、書面に不備があったり、解決には至らなかったりすると税務調査に発展するのです。

一連の流れを把握しておくと、制度を利用したときをイメージしやすくなります。相続税申告や制度に関する疑問・質問がありましたら、相続税専門の東京ベイ相続サポートまでお気軽にお問い合わせください。税理士・公認会計士・行政書士の資格を有する専門家が、お客様の状況に合わせて柔軟に対応させていただきます。